創業者インタビュー

株式会社外装専科 創業者 伊藤 洋之輔 インタビュー
旧態然とした業界に一石を投じた余波は急速に拡大。
「マンション大規模修繕の仕分け人」としてお客さまからの高い支持を集める

  1. 【1】「ガイアの夜明け」登場を機に、一気に注目度がアップ

    昨今さまざまなメディアで取り上げられ、書籍も発行し、確実に知名度を上げている株式会社外装専科。「今ではお問い合わせの時点で、当社に発注を決めていただいていることが多くなりました」と伊藤が語るほどにその信用力も増し、業績も急拡大している。

    しかしこれだけ反響が多いということは、既得権益で生きてきた人たちにとっては相当面白くない存在のはず。「確かにそうなんです。今までけっこう目をつけられてきましたね(笑)。でもやっぱりおかしいものはおかしいと声をあげないと。実際に管理組合のみなさまは困っているんですから」「都合の悪いことをごまかしたり隠して事業をしようとするのではなく、しっかり情報を公開してお客さまも業者も共に有益な関係を作っていくのが、本来のビジネスのあり方なのではないでしょうか」

  2. 【2】業者にとって魅力的な埋蔵金である「修繕積立金」

    そもそも大規模修繕工事って何なのか、その定義は気になるところ。「一般にはマンションの寿命を延ばし安心して住めるように、そして資産価値を高めるためといわれています。しかしそこに落とし穴があります」

    「実際に行われている工事は、ひび割れ補修やタイルの貼替や外壁の塗替、防水工事など建物の表面的な工事で、決して建物の寿命を大きく延ばす工事ではありません。大規模修繕という言葉自体、誇大なのです。多くの区分所有者はこの大規模修繕という言葉に惑わされ、知らず知らずの間に本来掛かる費用以上の高い工事費を払っているのです」

    【2】業者にとって魅力的な埋蔵金である「修繕積立金」

    ここで大きなキーワードになってくるのが「修繕積立金」という存在。「マンションでは住人の方が将来の修繕のために積み立てをしています。それはけっこうな金額になる。ですからたくさんの業者がそれを狙っています(苦笑)」

    「しかし彼らからするとそれは予算を消化する感覚。そのため『見積り金額は修繕積立金の総額と一致』というおかしなことが当然のようにまかり通っていたんです。最近はさらに積み立てた金額以上に費用が掛かるご提案も増えてきて、さすがに『これは違うんじゃないか』とみなさまも感じるようになってきたようです」

    「実は学校とか役所など、同じような規模の大きさでも修繕積立金がない建物では、定期的な大規模修繕工事という概念はほとんどないのです。まさにこれこそ、『そこにお金があるから』がすべての基点になっていることを表す象徴的な例ですよね」

    「とはいえマンションは見た目も大切なため、学校などとは異なり、定期的に改修工事は必要であることは事実です。ですからより一層の注意が必要なんです」

  3. 【3】必要な工事を見極め仕分けをすることが大切

    住民にとって、そして建物にとって必要な工事ではなく、施工業者のために必要な工事が見積りの中の多くを占める。外装専科はここにメスを入れたかった。

    「しばらく前に『仕分け』という言葉が流行しましたよね。まさに大規模修繕工事にとって大事なのも仕分けなんです」「工事費を安くといっても、必要な工事の質を下げるということではありません。大事な部分はその質に見合った価格を維持し、今すぐ対応する必要のない不要不急の工事を見抜き、無くすことに重きを置く。私たちの会社はそのような形で、圧倒的なコスト競争力を創りだしてきました」

    「もちろん仕分けだけでなく工程を見直して工費を下げる努力もしています。それは吊り足場で可能な工事は(費用が大きくなる)組立足場を組まないことや、塗りの回数を減らしても同じ品質を維持できる塗装工法の開発だったり。さらに当社が管理組合様と直接契約をし、直接施工にあたる体制をとっているのも大きな経費減に繋がっています」

    その効果は半端ではなく、他の競合業者が出した見積りから30%以上もの費用低減効果があるという。大きいマンションの場合なら、数千万円が一瞬で浮く計算だ。これでは管理組合の方が目の色を変えるのも当然だろう。

  4. 【4】まだまだ変わらない、この業界ならではの悪しき慣習

    【4】まだまだ変わらない、この業界ならではの悪しき慣習

    このような話を聞いていると、そして同社の業績の伸びを見ているとかなり業界は変わってきたかのように見える。しかし現実にはまだまだ違うようだ。

    「大きなのは参入障壁です。工事の入札には色々な条件が付けられ、限られた一部の企業しか見積りに参加出来ないことが多いのです。そしてその中で価格がコントロールされてしまうのです。ですから見積りご提案することすらままならない業者が多いのです」

    「もう一つの問題が共通仕様書の存在です。共通仕様書とは施工箇所・施工面積・施工方法が記入されている見積書の用紙です。見積りを依頼する企業は、それぞれの工事項目に単価(金額)を入れるだけで見積書が出来上がるので、管理組合様にとって各社の見積り金額の比較が簡単で、非常に便利な方法です」

    しかし今までの話からも分かるように、そこに『仕分け』の発想はなく、この仕様書の内容次第で、どこの企業が見積っても高額な大規模修繕工事になってしまう事が多いのだという。「共通仕様書を見て『傷みも少なく次回の工事でも良いのでは』『この建物ならゴンドラやブランコ足場でも十分』と判断しても、意見を言う機会すらない場合があります。ここに大規模修繕工事費が高止まりする一番の理由があるのです」

    また仕様書を作った人が、どの程度改修工事の業界で経験を積んだ人かどうかも、工事の良し悪しや工事費に大きく影響するそうだ。

    「私どもの会社では頂いた共通仕様書も参考にさせて頂きながら、創業者の改修工事歴49年間の経験を基に、管理組合様の立場に立って、本当に必要な工事を適正な価額でお見積りすることを基本としています。ですから、共通仕様書の一部は参考にしてはいるものの、お客さまの立場を考え本当に必要な工事に絞った、外装専科一級建築士事務所ならではの設計施工となるのです」

  5. 【5】 ユーザー自身が勉強し、業者と伍していく覚悟を持つべき

    「私が管理組合の方々にお伝えしたいのは、まず基本的な知識をしっかり勉強してほしいということです。少なくとも見積りを読み取るスキルは身につけてください。それができれば見えてくるものがたくさんあると思うのです」

    「修繕工事は安いものではありません。その出費に本当の価値があるか、自分の家計のようにシビアに判断していただきたいのです。そして分からなかったらお気軽に当社にご連絡ください」

    そんな伊藤社長の将来の夢は、マンション大規模修繕の相談を受けながら全国を旅して回ること。

    「管理組合様の意識の高まりを受けて当社への依頼は格段と増えてきました。しかし私たちだけですべてを受けられるかと言えば、とてもそれはできません。ですから私たちの代わりになってお客さまのために施工してくださる企業をもっと増やしたい。そして今後高齢化傾向にある区分所有者にとって負担が少なくなるよう、適正な価額で本当に必要な大規模修繕が根付くように、微力ではありますが、お手伝いができればと思っています」

     ダイヤモンド経営者倶楽部編集「注目経営者に聞く“企業のDNA”」より転載

    ※ 2013年9月時点

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